社員インタビュー

技術職 O・S

入社理由

就職活動ではいろいろな業種に携われると思い化成品の2次加工のメーカーを志望していました。いろいろな業種に携わることは製造業をしていてもなかなか味わえないことだと思いますが、金陽社の顧客は製造業全般(フィルム、印刷、鉄鋼、製紙)と幅広く魅力的でした。
私が就職活動をしていた当時はリーマンショックの後で就職が厳しい時期だったため、金陽社から内定が出た後はすぐに就職を決めました。

担当業務

入社時は岩間工場にある研究所に配属され、製紙用ゴムロール、製鉄用ゴムロールの開発や顧客対応を行っていました。入社4年目には滋賀工場に異動になり、研究所での経験を生かして滋賀工場と竹原工場での技術支援と顧客対応を担当していました。技術支援の主な業務は、不良品に対する調査と再製作に向けての指示や、製品の取得率が悪い製品について配合見直しや製造へのフォローアップなどがあります。一般的にゴムは原料ポリマーに無機フィラーやオイル、反応剤を添加し、反応工程を経て、ゴムとしての伸縮性、復元性などの特性を発現させます。ゴムの配合を変えることで、この特性を自由に変えることができます。伸びやすいゴム、破断しにくいゴム、油に強いゴムといった様々な特性が製作にあたっては考慮されます。顧客対応業務では、製品へのクレームや要望対応。それに応じて、配合の見直しや、製造方法を指示に落とし込む業務を担当していました。
現在はゴムロールを製造している竹原工場で生産部門の管理的な業務と技術的な業務を行っています。具体的には、製作伝票から工場への製作指示、製作工程の決定、不良対策・品質対策の3つの業務を担当しています。
製作伝票から工場への製作指示とは、図面や実績をもとに営業から回ってきた伝票を、作り方、配合、反応条件などを考慮して工場で作業できる形に落とし込む仕事です。
製作工程の決定とは、各部門と製造工程を申し合わせ、成形を行う予定を組む業務です。大型のゴムロールは製作にあたり処置に時間がかかったり、生産設備を占有したりするため、前後の工程への配慮が必要になります。さらに、ゴムロールという製品は一品一様であることが多く、同じ配合のゴムを使っていても、販売先のゴムロールの芯材(鉄、ステンレス、アルミなどの金属やCFRPを用いた非金属の芯材もあります)や、ゴムロールが搭載される機械の使い方によって製作方法・配合方法が異なることが多いので、製作工程のスケジュールの管理が非常に重要になってきます。そこで私が営業と生産部門の間の橋渡し役として、製品の製作から納品までのスケジュールを調整しています。
また、技術的な業務である不良対策・品質対策では、場内で不良が発生した際のトラブルシューティングを行い、製品を完成できるよう指示などを行っています。また、品質向上が求められる製品や、新規の商品などの製造補助を指示する業務もあります。

入社からこれまでを振り返って、印象に残っている案件は2つあります。
一つ目がフィルム用ゴムロールの配合の立ち上げです。滋賀工場に勤務していた時に、従来のフィルム用ゴムロール用の配合のマイナーチェンジを行いました。従来品よりも品質を高めやすく、作り込みも容易な配合になりました。お客様からも現場作業員からも喜ばれる配合となり、非常に達成感がありました。
二つ目が製鉄用ゴムロールの改良です。竹原工場での勤務時に、客先から製鉄用ゴムロールの寿命のばらつきを指摘されました。客先と相談を重ね、製作方法を変えるチャレンジをしました。最終的に製品寿命のばらつきもなくなり、寿命延長することに成功しました。金陽社の利益だけを考えれば、新しい製品を次々と使っていただける方が利益を出せるので、ゴムロールの寿命延長は会社にとっては必ずしもプラスにはなりません。しかしこの時の対応のおかげでお客様からは喜ばれ、これまでは納品していなかったゴムロールも注文を頂けるようになりました。
今の業務は、言ってしまえば工場内でのコミュニケーションを潤滑化することです。
私がコミュニケーションをする相手は、営業であったり、現場で作業をしているスタッフだったりしますが、常にリスペクトを忘れないようにしています。納期、工程、技術面でお互いが折り合える最善となるよう頭をひねっています。
今後は工程の無理や無駄がなくなるようブラッシュアップしていきたいです。工場の従業員と協力して、作り方から製品の品質向上を目指していきたいと考えています。

プライベートでの過ごし方

休みの日は子どもと遊んだり、家の掃除をしたり、オンラインゲームをしたりして過ごしています。

社員プロフィール

物質工学科
2012年 新卒入社
竹原工場生産部

※掲載内容はインタビュー当時のものです

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