社員インタビュー

研究職 M・K

入社理由

 大学ではナノ粒子の研究をしていましたが、これまでの分野と違うことに取り組みたいと考えた時にゴムという伸び縮みする独特な特性を持つ物質に魅力を感じ、それを幅広い製品群で扱っている金陽社に興味を持ったのがきっかけです。また、入社前の説明で研究所では個人にテーマが与えられると聞き、若手のうちから自分の考えやアイデアを積極的に反映できる環境であると感じ入社を決めました。

担当業務

 入社後からオフセット印刷用ゴムブランケットの新規製品の開発に関わる部署で仕事をしています。私は主にゴムブランケット中のゴムの配合に関する開発に携わっています。ゴムブランケットで使用するゴムは、ゴムを架橋させる架橋剤、硬度や強度を上げる充填剤・補強材、硬度や強度を下げる軟化剤・可塑剤など多様な材料を複合させて作ります。材料の種類や量を考えれば組み合わせは無数になります。それらの組み合わせから目的とする特性に合ったものを自分で選び、自分で作ります。明確な答えはなくどんな配合にするのかは自分次第といったところが面白いところだと思います。
 オフセット印刷用ゴムブランケットの開発には、先ほどの説明のように、ゴムブランケットの構成やゴムの配合など様々な面からアプローチします。研究所で目的とする特性が得られたら、次は生産工場でのゴムブランケットの製作を行います。工場では、研究所よりも大きなスケールで製作するため、ゴムの特性だけではなく、製作工程中で問題が無いかなど加工性の面にも注意し、必要があれば調整を行います。製作したゴムブランケットは、客先で実際に使用してもらい、印刷面で不具合が無いかの評価を行います。これらすべての行程を経て、初めて金陽社の"製品"として世に出すことになります。このように印刷機材研究室ではゴムブランケットの開発、生産工場での試作、顧客での評価などすべての行程に関わって仕事をします。

 自分が初めて開発した表面ゴムを使用したゴムブランケットの製作は印象に残っています。初めての工場での製作はスムーズに進んだと言えるものではありませんでした。表面ゴムの耐久性を上げたことで、研磨工程(ゴムの表面を削り、製品の使用環境に適した粗さにする工程)で時間がかかり現場の作業者の負担を増やす結果となり、作業性の悪化を招くなど製作過程で改善すべき課題が見つかりました。その度先輩方にアドバイスをもらい、調整し解決するといったことの繰り返しでした。自身の経験不足を痛感する日々でしたが、配合としての特性を求めるだけでなく、現場の作業性と両立することが良い製品作りに欠かせないものだと学びになった経験でした。
 業務の中では、多くの人と関わり仕事をするため、良くコミュニケーションを取ることを心掛けています。開発したゴムブランケットを工場で製作する場合は、製作方法が従来と異なることが多くなります。現場の方や技術部門の方に設定した作業方法で気になる点について質問し、改善箇所があれば調整を行い、製作時に失敗の起こらないよう注意しています。
 客先での評価は、開発したゴムブランケットを使用してもらい、良いのか悪いのかといった評価をもらい次の開発につなげる重要な場です。正確な情報を得る・伝えるといったことは良い製品を作るのに欠かせないものであるため、情報の伝達不足によって、相互に認識の違いが生まれないように心掛けて仕事をしています。
 自身の開発テーマを完成させて製品にすることが研究の役割ですので、今手がけている仕事を製品として世に出すことが目標です。これからも現状に満足することなく多くの経験を積みより良い製品を作れるよう成長していきたいです。

プライベートでの過ごし方

 家でのんびりと映画を観たりやゲームをして過ごすことが多いです。音楽を聴くことが好きなので、好きなアーティストのライブに行って盛りあがることがストレス発散の方法になっています。研究所は裁量労働制を導入しているため、時間の都合をつけやすく趣味の時間を尊重しやすい環境にあると感じています。

社員プロフィール

化学系専攻
2017年 新卒入社
研究所印刷機材研究室印刷機材課

※掲載内容はインタビュー当時のものです

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